
テスラメーター(ガウスメーター)の使用用途
磁束密度測定はどのような用途に使用されているのか
①ピンポイントの磁気測定
量産時の永久磁石の品質管理には、フラックス測定が最も一般的ですが、それだけでは足りない場合も存在します。
磁石全体の測定ではなく、”あるポイントにおける、ある方向の磁束密度が○○以上”というような、ピンポイントでの検査・管理に必要となります。
あるポイントにおける、磁界の強さや方向を知るために”磁束密度測定”は使用されます。
主に以下のような用途に使用されることが多いです。
テスラメーター(ガウスメーター)はフラックスメーター以上に各社から様々な機種が発売されています。
特に磁気プローブはサイズや機能も様々です。
使用用途に対し、適合するプローブ、テスラメーター(ガウスメーター)を選ぶ必要があります。
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● 磁束密度を検出する磁気プローブの種類
磁気プローブは大きく分けて2種類あります。
・1方向の磁束密度を検出する1軸プローブ
1軸プローブには『トランスバース型』や『アキシャル型』などがあり、サイズや、内蔵されている磁気センサの位置、感磁領域等も異なります。
・互いに直交する3方向の磁束密度を検出する3軸プローブ
3軸プローブには『3個のセンサを3軸測定を行なうタイプ』や『1つのセンサで3軸測定を行なうタイプ』があります。
3つのセンサを使用した3軸タイプには各センサ間の位置ズレが必ずあります。広く均一な磁界を測定する場合はこのタイプでも良いのですが、永久磁石の近接磁界や高精度な測定を行なう場合は1つのセンサを使用した3軸タイプを使用する必要があるので注意が必要です。
②磁気測定の分布測定
マグネットアナライザーを使用して磁束密度の分布状態を把握する
磁束密度の測定はホール素子を設置した1点だけの局所的なものになります。しかし、永久磁石全体を見たときに、どの位置にどれぐらいの磁束密度があるのか、あるいは、どの方向に磁界が飛んでいるのかなどを知りたいのが普通です。
そんな時に活躍するのが、マグネットアナライザーです。
マグネットアナライザーで磁束密度分布、ベクトル分布を可視化することで、製品開発・設計に役立てたり、NG品の詳細解析にも役立ちます。
多極のリングマグネットの分布を測定し、ピッチ精度や着磁ばらつき等々の確認が可能です。
最近では磁場解析ツールとの実測比較に、研究開発向けのハイエンドマグネットアナライザーが多く採用されております。
3軸合成値・ベクトルを高精度で測定できるアイエムエスのマグネットアナライザーは様々な業界から高い評価を頂いております。
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